分からないことがあるから、企業に直接電話をする、というのはハードルが高く感じられます。
当たり障りのないことだけ聞いて終わってしまう人が多い一方で、一度の電話でしっかりと自分の欲しい情報をうまく引き出すツワモノもいます。
IRへの電話はコツさえつかめれば、生の情報を直接入手できる大きな武器となります。
今回は、
・IRに聞いてみたいけどどう聞いたらよいかわからない、
・もっとうまく情報収集したい
という方向けにコツをご紹介していきます。
問い合わせするなら断然電話がおすすめ
IRに問い合わせをする方法は、主に電話とメールのどちらかになります。
他にも、会社説明会や年1回の株主総会などのイベントに出席すれば、直接IR担当者に質問することができます。
ただしこういったイベントは開催回数が限られているので、普段は電話かメールを通じてIR担当者に質問することになります。
電話がおすすめな理由は２つ。
・会話しながら質問に答えていくので、より詳しい情報が伝えやすい
・認識に違いがある場合、すぐに訂正できる（誤解が生まれにくい）
IR担当としても、相手が理解できているか確認しながら話すことができるので、勘違いが生まれにくいというメリットがあります。
なぜメールよりも電話がいいのか？
一般的には、メールの方が気軽に質問できるから問い合わせのハードルが低いです。
ですが、よりしっかりと情報を得たいなら企業に電話をするのが一番です。
文字として残るので確実に正しい内容しか答えられない
質問の意図があいまいだと、表面的な返事しか返せない
返信する際、社内チェックが複数入るので踏み入った説明ができない
結論としては、しっかりと企業から情報を得たいなら電話での問い合わせがおすすめです。
電話をする際は、企業の会社概要に掲載されている代表電話から問い合わせをしましょう。
（どうしても見つからない場合は、 Yahooファイナンス、企業名、代表電話 で検索すれば確認できます。）
情報をしっかり聞き出すための下準備
電話の前に、質問リストをまとめるなど下準備をすることをおすすめします。
企業のHPや最新の決算情報をチェック
IRに電話する前に、まず企業のホームページや決算資料などに目を通しておきましょう。
理由としては３つあります。
・会社HPの「よくある質問」を見れば疑問が解決することがある
・IR担当が質問に答える際、決算資料などを使って説明することがある
・下調べしないと質問が浅くなり、表面的な回答しか得られなくなる
聞きたいことは事前に紙にまとめておく
質問内容は、あらかじめ紙やリストにまとめておくことをおすすめします。
会社に電話して質問するというのは、結構緊張するものです。
緊張のあまり、何を質問したらよいかわからない、もっと質問したかったのに聞きそびれた、ということはよくあります。
そうならないためにも、事前に質問の要点をまとめておくことをおすすめします。
どうやったらもっと多く情報がもらえる？
IRに取り次いでもらう方法
まず、企業の代表電話にかけたら、IR担当に取次ぎをお願いしましょう。
「会社のことについて聞きたいので、IRにお願いできますか？」
「株の購入を検討しています。ちょっとわからない点があるのでIRに繋いでもらえませんか？」
これで確実にIR担当に繋がります。
さらにこれにプラスして、
・株価について聞きたい
・経営方針について聞きたい
・今回の決算内容について聞きたい
など、聞きたい内容の大枠を伝えてもらえると、IR担当側も心の準備ができるのでスムーズに回答できます。
気になることを質問しよう
いざIR担当に電話がつながると、やっぱり緊張するものです。
そのため、最初は簡単な質問をして緊張をほぐすのがおすすめです。
例えば、
「次の決算発表はいつですか？」
「説明会は開催しますか？」
などの質問は簡単にできますし、IR担当も答えやすいです。
その後、緊張がほぐれたら本命の質問をしてみましょう。
そもそもIR担当の仕事とは、投資家に対して企業の情報を正しく伝えることです。
そのため、こんな初歩的な質問恥ずかしいなどと気後れせずに、ガンガン質問しましょう。
電話での印象が悪いからと言って、IR担当からの回答内容が変わることはありません。
ただ、IR担当も一個人ではあるので丁寧に会話しましょう。
NGな質問はある？
これ、絶対だめです。
インサイダー情報にあたるものは、絶対に教えてもらえません。
もし仮にIR担当がぽろっと話してしまったら、その時点で情報漏洩になります。
インサイダー情報を知った状態で、株の取引きをしてしまうと犯罪になります。
いわゆるインサイダー取引をしたとして捕まります。
インサイダー情報に当たる質問は、以下のようなものがあります。
●今度発表される決算は業績いいの？悪いの？
●業績いいんだし配当金増やすんでしょ。事前に教えてよ。
●自社株買いするの？するなら教えてよ
会社が発表していないことは、どんなに聞いても回答は得られません。
IR担当しても、「インサイダー情報に該当しますのでお答えできません」としか回答できないのでしつこく聞くのはやめましょう。
まとめ：気後れせずにガンガン質問しよう
IR担当の仕事は、企業の情報を正しく投資家に伝えることです。
そのため、疑問に思う点やわからない点があれば、気後れせずにIRに問い合わせすることをおすすめします。
